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ボタン平成8年度、労働福祉事業団海外邦人検診事業に参加してボタン

 いささか古い出来事ではありますが、私は平成8年6月16日から3週間にわたって、労働福祉事業団(労働省の外郭団体で、全国の労災病院を統括する組織である。)の海外邦人検診事業に参加しました。海外に活動拠点を置く日本企業が、海外で働く邦人の健康状態を検診し、健康相談に応える目的で共同出資し、この事業をを労働福祉事業団が委託を受けたかたちをとっています。
一応、政府からの派遣というかたちですので、持たされたパスポートは緑色のオフィシアルパスポートでした。自分の人生に少なからぬインパクトを与えた、3週間でした。もう一度、訪れたいと願うものの、その夢が叶うかどうか?少なくとも緑のオフィシアルパスポートを携えたかたちでの訪問はもうあり得ないことでしょう。
 私の人生に少なからぬ、インパクトを与えた3週間の海外検診事業を紹介するとともに、現地の医療情勢を紹介する一端になればと思い、ここに当時の旅行記?を紹介します。
検診は、成田、バンコク経由で、ネパールのカトマンズ、インドのカルカッタ、タイのバンコク、チェンマイ、バングラデッシュのダッカをめぐるコースで行われました。主要地での滞在日記です。本当はバングラデッシュで、第二の都市チッタゴンにいく予定でしたが、天候不良のために飛行機が飛ばず、行けませんでした。当時は3週間の強行軍にやれやれと思いましたが、今となれば残念な思い出です。
 カトマンズで見た、死を待つ人々の家、ガンジス河のほとりでの火葬と河への埋葬、火葬場を見おろす位置に配置された生命誕生を意味する石像。肥沃な水郷地帯に開けたバンコクの町、両手を胸の前で会わせて挨拶するタイの人々。殺伐としたカルカッタの風景。降りしきる雨でぬかるんだ大地を自転車をこぎ続けるバングラデッシュの人々。劣悪な水道環境のために下痢に倒れた人々などなどなど。
 地球広しといえども、ひとつの人間の究極の姿ではないかと思える世界を垣間みた経験を御紹介したいとおもいます。

(平成12年4月記)。

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