できごと徒然
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No.0095

できごと徒然(95) − 平成23年を振り返って−

 


 
平成23年、2011年は、なんといっても東日本大震災という未曾有の惨事を抜きには語れないだろう。
震災、津波の恐ろしさ、残すところ無く破壊された惨状にはいまだ言葉もない。また福島原発事故も大きな禍根を残した。
既存の日本のありように、根底から揺さぶりをかけた災害であった。
2011年は大きな変曲点として日本史に残ることだろう。

震災からの復興、ヨーロッパの金融不安の波及、アメリカからのTPP問題、消費税問題など2012年は難問の待ち受ける一年となることだろう。
一方、足元の当クリニックの1年を振り返ってみるに、まずまず大過なく一年を過ごすことができたことは喜びである。良きスタッフも加わってくれたことも大きい。

1)大きな進歩としては、新しいソフトウエア(HDキューブ)の導入がある。http://www.hoping.co.jp/hdcube/
  このソフトを導入した大きな目的は、透析室から医事会計のORCAに請求事務を直接送信することであった。
  最近は操作にも慣れてきてレセプトの作成時間は短縮できたと思う。
  それ以外に患者の病歴などを新たに整理して、10年間の経過をまとめる機会となったことが大きい。
  この作業をスタッフらが自主的に進めてくれていることは大変良かったと思う。
  また透析量の計算など患者データの解析などにも役立っていることは予想どうりである。
  ホーピング社の対応も的確で良い経験になった。


2)ますます患者の高齢化が進み病状が複雑になっている。
  在宅療養を支援するに居宅介護支援事業所「ケアプランあかり」を整備してきたが、それぞれ速やかなケアプランの作成を通して介護保険の利用を促している。
  国は今後医療と介護の連携をさらに進めるような方向性を出しているが、それに呼応した対応が出来ていると自己評価している。

3)在宅医療に関しては、週に1回ではあるが山ア惠司医師の参加もあり、ケースカンファレンスをすることで、在宅医療の透明性の確保、地域資源の活用に繋がっていると思う。ちなみに、今年1年の在宅看取りは、13名であった。

4)外来は、高血圧、糖尿病はじめ生活習慣病、保存期腎不全対策、リウマチ診療などが中心である。
  新しい糖尿病治療薬の登場で糖尿病治療にも変化があった。
  腎不全対策もエリスロポエチン製剤の進歩があった。リウマチ関連は生物学的製剤が拡がってきていずれも治療効果を上げている。

5)デイサービス「在宅療養支援ハウス 中州・有隣荘」も順調に経過している。
  非常勤PTによる訪問リハビリも依頼が増えている。

6)医師会活動は秋の緩和医療連絡協議会後援会が台風のために延期になってしまったのが残念である。
  平成24年3月24日に延期の予定である。来年は在宅医療が医師会事業としてしっかり定着できるように尽力したい。

7)講演活動は兵庫県透析研究会での発表が1題。そのほか地域での市民むけ講演会が3回であった。

8)大阪大学附属病院から3名の研修医、関西労災病院から2名の研修医を受け入れた。

来年も、粛々と歩みを進めていきたい。


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お問い合わせ いまい内科クリニック
〒665-0021 宝塚市中州2丁目1-28 TEL 0797-76-5177