できごと徒然
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No.128

できごと徒然(128) 「太陽の国 スペイン」に行ってみた!(6)

スペイン 7日目
今日は、マドリードから古都トレドへの観光の予定。

今日も少し朝、マドリード市内を散歩する。
ネプチューン広場にはきれいな噴水が上がっていた。
マドリードは水の少ない地域らしく、ここ数年、噴水の上がらない年もあったとのことだが、今年はきれいに噴水が上がっていた。

街を歩いていると、こんなプレートがあった。
Google翻訳すると。
「この家で、偉大な作曲家がピアノリサイタルを2回開催しました。
フェレンツ・リスト
1844年10月29日と11月22日。マドリードは彼の死後100年を記念して、彼を偲ぶ。」
あの有名なリストが、この家でピアノリサイタルを開いたらしい。
さようなことをさりげなく残してあるのが、粋である。

今日の朝食。
きれいにデイスプレイされている。ハムやチーズなどが種類も豊富で美味しい。
果物も豊富だ。
なんども言うようだが、今回の旅行中、本当に食事は美味しかった。
旅行にとってはとても大事なことだ。



古都トレドに向かう。
1561年に首都がマドリードに移るまで、政治、経済の重要な拠点として繁栄し、「16世紀で歩みを止めた町」といわれる。
560年に西ゴート王国の首都となったトレドは、711年から400年間にわたってイスラム教徒の支配下におかれた。
1085年のアルフォンソ6世により再征服された。トレドの再征服はレコンキスタのひとつの節目とされる。
トレドの特徴として、この地においては、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の文化が混在し色濃く残ったことだろう。
トレドの町を歩いていると、なんだ昔は、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教が仲良く共存していた時代があったんじゃないか。
いつから啀み合うようになったのだろうかと、また疑問が湧いてくる。

カテドラル(大聖堂)に入ると、ここもまた目眩くような彫刻の数々だった。
天井には、緻密なステンドグラスが四方をめぐっている。
バラ窓と呼ばれるひときわ大きなステンドグラスは圧巻だ。

ガラスのケースに入った金色の塔は、16世紀に作られた、金、銀、宝石をちりばめた総重量200Kg に及ぶ聖体顕示台だそう。まばゆいばかりに輝いている。
コロンブスが新大陸から持ち帰った金も使われているとのこと。
また聖歌隊席の椅子の背には、グラナダを陥落させ勝利した物語の精密な彫刻が見られる。
エル・グレコの「聖衣剥奪」、ゴヤの「キリストの逮捕」などの名作も展示されている。


圧巻は、大理石の彫刻でスペインバロック彫刻の最高傑作と言われる、トランスパレンテだ。
天井の窓からは自然光が入り、荘厳な美しさを醸し出している。

私の描写だけでは語り尽くせないので、ネットで探した訪問記も掲載しておきます。
https://fuwari-x.hatenablog.com/entry/2024/03/15/121500

https://worldheritagesite.xyz/contents/toledo-cathedral/

トレドは狭い路地が張り巡らされたような入り組んだ街並みだ。
道端に埋められた、杯や動物のような模様はここがユダヤ教の人々が住んだ一角だということを表すそうだ。
「16世紀で歩みを止めた町」よばれるのも分かるような気がする。博物館のような町だった。



カテドラル(大聖堂)から、サント・トメ教会へ移動する。
サント・トメ教会には、モサラベの塔と呼ばれる、美しいムデハル様式の塔がある。
トレドに残るムデハル様式の最も美しい塔だそうだ。

ムデハル様式とは、イスラム建築とカトリック建築の融合したスペイン独特の建築様式のことをいうそうだ。
あのガウデイもこのムデハル様式の影響を受けているという。
http://gaudi-architectural-work.com/keyword/mudejar.html

ここには、エル・グレコの最高傑作 「オルガス伯の埋葬」が展示されている。
12世紀に建築された教会を、14世紀にオルガス伯が私財をもって再建したと言う、その功績を讃えて、1586年にエル・グレコにより作成されたと言う大作である。
この絵の中に、目線があう人物が二人いるという。一人がグレコ自身でもう一人がグレコの息子だということだ。
この「オルガス伯の埋葬」は門外不出で、このサント・トメ教会でなければ見ることができないそうだ。

https://worldheritagesite.xyz/contents/iglesia-de-santo-tome/
https://ameblo.jp/annachan820/entry-12749654898.html
https://dogenshiyorune.muragon.com/entry/196.html

タホ川に三方を囲まれたトレドの町は、「16世紀で歩みを止めた、文化と宗教のゆりかご」のような美しい町だった。



 
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